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読書を楽しむ「マルセロ・ビルマヘール 見知らぬ友」

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7年生の算数のテストの時間に同い年の見たことのない少年が

答案の紙にルシオの筆跡で答えを書いて、教室を出て行った

教室内の先生と生徒にはその少年が見えていないようだった。次にその少年はルシオが17歳になったときに現れた。5年間同じクラスだった女の子にルシオが恋をしていたときだった。地理の時間に現れてレポート用紙にルシオの筆跡でラブレターを書き上げたものを、ルシオが女の子に渡した。ふたりは恋人同士になった。時は流れルシオは女の子と結婚し、二人の息子をもうけた。ルシオは大臣や大統領のなどのスピーチの原稿を書く仕事をしていたがある大臣がテレビでルシオが書いた原稿を読み上げ、政局の大混乱を招いた。ルシオは新しい原稿を書こうとしたが名案が浮かばずにいたら、見知らぬ友がリビングに現れ、レポート用紙に演説原稿を書いてくれた。この原稿のおかげでルシオはピンチを乗り切った。50歳になったとき国際的な組織へ転職して演説の原稿書きの仕事を得たが原稿が上手く書けずお払い箱になった。70回目の誕生日を迎えたときにルシオは一人旅に出た。文房具屋でレポート用紙を購入して宿に戻ると老人がベッドに横になっていた。見知らぬ友だった。ルシオはこれまでの礼を言い、どんな了見で助けてくれたのか聞いた。見知らぬ友からは意外な答えが返ってきた。

他人の親切は必ずしも困っているから助けるということばかりでないということを知る。


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