SSブログ

読書を楽しむ「原田ひ香 サンドの女 三人屋」

sanndo.jpg

ラプンツェル商店街に

元は両親が営んでいた喫茶店を改装し

朝はモーニングセット中心の喫茶店

昼はうどん屋

夜はスナックを営業している

「三人屋」という店があった

近藤理人は福岡出身のゲイの青年。東京に出て2丁目の店に勤めていた時に客で豆腐屋の古屋彦一の家に連れていかれて4年が経った。「三人屋」のスナックの志野原夜月がおからを買いに来て理人に店のボーイがインフルエンザに罹ったのでと言ってアルバイトに誘った。理人はアルバイトをすることにした。商店街の鶏肉屋の三觜やイイジマスーパーの店長・飯島大輔が客として来た。

中里一也がスナック「三人屋」に来たのは、小説家になって賞を受賞し、3年が経っていたときに大学の友人に連れられて来たのだった。一也は3年の間原稿を書けず、貯金も底をついていた。友人が夜月に作家の先生だと紹介した。友人がトイレに行ったときに一也は金がないことを夜月に話1万円を渡された。夜月が年下の若い男を落とすのに使う手だった。そしてヒモ作家になった。

望月亘は携帯電話店で働いている。公園でなんとなく一也と知り合いになった。「三人屋」は三女の朝日がIT企業に就職したことをきっかけに朝の店は閉め、玉子サンドを店先で昼までコーヒーとともに売る店になり、次女のまひるが担当していた。サンドの売り上げが安定して、昼のうどん屋はやめた。まひるはシングルマザーで2ケ月ほど前に格安スマホをこどものために購入するために亘の店を訪問した。ふたりはものすごく簡単に関係をはじめた。亘は一也に誘われ、それに理人を同行し、夜月の「三人屋」に行った。そこで亘とまひるの結婚話が話題になり、翌日、亘とまひるは喧嘩になった。

ワケアリ常連客と三姉妹の色恋沙汰のエピソードは豊富で後を引く。読めば読むだけ世間話はおもしろい。


共通テーマ: