ドラマを楽しむ「血の轍」
兎沢は娘を白血病で失っていた 志水の妻は浮気をしていた 東京の新宿牛込署管内の公園に変死体。 死体は男で元警官・香川だった。 香川は52歳のときに警察を依願退職していた。 事件を捜査一課長・海藤の部下・兎沢が担当した。 公安総務課長の曽野も部下の志水に警視庁OBからの特命で 元警官の基礎調査を命じられる。 兎沢と志水は、戸塚署時代の海藤の部下だったが今は 兎沢の刑事部と志水の公安部は対立していた 。 捜査方法が違うばかりでなく同じ警察官と言う 括りでは表しきれない違いがあった。 刑事部は事件の謎を解きほぐし、犯人を検挙するだけの仕事。 公安部は、国を護るというアイマイな仕事を隠れ蓑に 自分たちの 権益拡大を企図していた。 香川が、文書をメモリーカードに文書移管していた事実を 掴むが カードの所在は不明だった。 香川の自宅から押収したステッカーに「依頼先保管用シール」 が あり宅配業者の配送システムから山形の警察OBに送られた ことが 判明する。 その、山形の警察OBも奥山寺の渓流で遺体で発見される。 警視庁は香川の死でまずい話が週刊誌から出ることを恐れていた。 それは香川が週刊誌の副編集長とも付き合いがあったことに起因 していた 。 香川のクビを切る指示をだしたのは総監候補の副総監だった。 メモリーカードを入手するために刑事部と公安部で争奪が行われ カードの中身は「警視総監宛の上申書」だった。 香川があるふたつの事件を独自に調査し、重大な事実を発見し 再調査を要請したしたものだった。 ふたりの警察OBが殺され、誰が殺したのか? 香川の依願退職の謎。 メモリーカードに隠されたふたつの事件の類似点。 公安が隠しておきたいこととは? そして、次から次へと出てくる真実。 引き込まれていくストーリー展開は最高です。 行き着いたところに「正義」の性格の違いがあった。 「君が信じる正義と、組織が守りたい正義は性格が違う。 残念ながら正義は、ときと場合で姿を変える」 志水が言った「轍が違う」と。 そして、観たものは警察組織の恥部を知ってしまう。 シネフィルWOWOW